2014.10/27 [Mon]
山で死にかけた話③-Ⅱ
ZEROが風呂に入ってると…

必ず先生もお湯を飲みにくる。
なんなんやろこれ。
さて本日は前置き無しで本編へ!
↓
銀世界の扉を開けたところからでしたね。

前回のこの画像の左下に看板があるのが見えるでしょうか。
本来はこうやって

土台の上にあって結構高い位置にある看板。
当日いかに雪が積もっていたかがわかるかと思います。
「自摸って」って変換するなクソ!w
それでははじまり~
扉を開けると、風が強くて、当たり前だけど寒い。
外で何人かアイゼン履いたり準備してたが、まだ誰も出発してない模様。
いきなり初心者が先頭を切るのもアレやし…
そう思い、自分もアイゼンの紐を絞め直したり、今さら地図を広げてみたりw
(早く誰か行かないかなー)
と思いつつ、時間を潰す。
「天気悪いですねー」
ふいに話しかけられ、振り向くと30代中頃くらいのカップルの女性の方がいた。
相づちをうち、雪山がはじめての事をアピールしてると、他の数人が出発した。
単独で来たはいいが、雪山の脅威を目の当たりにしてビビり、他人をアテするとは情けない。
すぐついてくのも不自然なので、カップルと世間話を続け、少し距離が離れてから、いよいよ出発する事にした。
ズボッズボッ。
最初はなだらかだけど、軟らかい雪で深い。
かなり歩きにくい。
前の人が踏んだ跡を頼りに、確実に歩を進める。
新雪を歩くよりも、踏み跡がある方が断然楽だ。
パチやスロでハイエナしとる感覚とダブるw
振り向けば出発したホテルが見える。
足を含めた下半身は全く寒さを感じない。
口回りに何もつけてないので、そこから寒さを感じるのと、手が少しかじかんでるのが気になるかな。
まだ、戻れる。
ここからは傾斜が急になるし、ホテルも見えなくなるだろう。
どうする…
ええい、まだ何もわかってない。
行くか!
踏み跡を頼りに、傾斜を登る。
想像以上に体力を使ってるのと、やはり空気が薄いんだろう。
何歩か歩いては、息が上がり、足が止まる。
富士山と同じ感覚だ。
登れば登るほど、風が強くなり、ガスも濃くなってるような気がする。
時折、立っていられないような突風が襲ってくるので、休憩がてら身をかがめ、風が弱まるのを低い体勢で待つ。
雪を含んだ風が、顔を直撃して痛い。
他の人はみんな目出し帽みたいのにゴーグルしてるもんな…
俺は寒さに強いと思ってたけど、強いとかそういうレベルじゃないわ、コレ。
耳がちぎれそうに痛い。
風、寒さ、雪、視界の悪さ、空気の薄さ。
「これが雪山か…」
ここまで過酷だと笑えてくる。
振り向くとホテルはとうに見えなくなっていた。

真っ白で何もわからないねw
手の指先の感覚もなくなっていた。
後から聞いた話だけど、ピッケルの金属部分を握ってるのが問題らしい。

(ピッケル)
握る部分にガムテープなんか巻くと吉。
金属だから冷えやすいし、強く握ると血行が悪くなるのだ。
あと、出発前に準備運動をしたり、手を振ったり、爪を揉んだりして、指先の血行を良くしないといけない。
危険になって、後から調べた知識なんだけどねw
そんな事は知らない当時のZEROも、このままでは凍傷やらでヤバいと感じ、分厚いオーバーグローブを外し、インナーグローブのまま指を口に突っ込み、なんとか温めようと試みる。
幾分マシになったと感じたので、再度出発だ。
前の人はすでに見えないし、踏み跡も消えかかってる。
ガッシャーン!
ふいにアイゼンが外れる。
調整がしっかりいってなかったんだろう。
いつもなら、ヒモが外れたとか、なんてことない小さなトラブルだ。
ところが雪山では大変な事になる。
まずオーバーグローブを外さないと細かい作業はできない。
サッと作業を終えないと、容赦ない風により手が冷え込んでしまう。
だから、なるべくそういうトラブルを最小限にするよう、アイゼンの調整や靴紐はしっかり締めるようにしないといけない。
アイゼンをつけ直すため、急斜面の中、座れる場所を探して座る。
オーバーグローブを外してそこいらにおいた時だった。
強い風に吹かれ、オーバーグローブが飛んでいく。
もう踏んだり蹴ったりや(>_<)
もうちょい先にある崖に落ちたら終わりや。
だけど、まずはアイゼンを履かなくては…
泣きべそになるのをこらえて作業してると、奇跡が起こる。
崖から風が吹き返してきて、手を伸ばせば届くところに落ちたのだ。
マンガみたいな出来事に、1人笑いながら、再出発。
(もしオーバーグローブが戻ってこなかったら凍傷…は言い過ぎかもしれないけど、それに近い状態になってただろう)
前の人は完全に見えなくなった。
傾斜はますます急になり、アイスバーンも目立つ。
しっかりアイゼンを噛ませ、確実に登っていく。
しかし、そんなZEROにさらなる試練が訪れる。
急斜面で不安定な格好をしている時に、突風が襲いかかったのだ!
体勢を崩し、ヤバい!と思った時には滑り出していた。
滑り出した時にピッケルを使った『滑落停止姿勢』を取る事が最重要、という知識はある。
だが、知識だけでは体は反応できず、滑るのは止まらない。
加速してからでは止める事はできないのだ…
果たしてZEROの運命やいかに?
続く。
今読み返すと、何の為に行ったのかわからないし、危なっかしくて見てられないすねw
ガキんちょの頃しか体験できなかった冒険…みたいのを感じてたんでしょう。
今のコは外に出る事も少ないから、こういった冒険心を味わわずに大人になるんでしょうか。
それともゲームの中なんかでも冒険できるから、いっしょなのかな。
ピカピカ光る台の前、もしくはモニターの前が生活の大半を占めてる方は多いとは思いますが、騙されたと思って自然に身を投じると心があらわれるような気分になりますよ!
ただし1人で雪山はだめ!w

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必ず先生もお湯を飲みにくる。
なんなんやろこれ。
さて本日は前置き無しで本編へ!
↓
銀世界の扉を開けたところからでしたね。

前回のこの画像の左下に看板があるのが見えるでしょうか。
本来はこうやって

土台の上にあって結構高い位置にある看板。
当日いかに雪が積もっていたかがわかるかと思います。
「自摸って」って変換するなクソ!w
それでははじまり~
扉を開けると、風が強くて、当たり前だけど寒い。
外で何人かアイゼン履いたり準備してたが、まだ誰も出発してない模様。
いきなり初心者が先頭を切るのもアレやし…
そう思い、自分もアイゼンの紐を絞め直したり、今さら地図を広げてみたりw
(早く誰か行かないかなー)
と思いつつ、時間を潰す。
「天気悪いですねー」
ふいに話しかけられ、振り向くと30代中頃くらいのカップルの女性の方がいた。
相づちをうち、雪山がはじめての事をアピールしてると、他の数人が出発した。
単独で来たはいいが、雪山の脅威を目の当たりにしてビビり、他人をアテするとは情けない。
すぐついてくのも不自然なので、カップルと世間話を続け、少し距離が離れてから、いよいよ出発する事にした。
ズボッズボッ。
最初はなだらかだけど、軟らかい雪で深い。
かなり歩きにくい。
前の人が踏んだ跡を頼りに、確実に歩を進める。
新雪を歩くよりも、踏み跡がある方が断然楽だ。
パチやスロでハイエナしとる感覚とダブるw
振り向けば出発したホテルが見える。
足を含めた下半身は全く寒さを感じない。
口回りに何もつけてないので、そこから寒さを感じるのと、手が少しかじかんでるのが気になるかな。
まだ、戻れる。
ここからは傾斜が急になるし、ホテルも見えなくなるだろう。
どうする…
ええい、まだ何もわかってない。
行くか!
踏み跡を頼りに、傾斜を登る。
想像以上に体力を使ってるのと、やはり空気が薄いんだろう。
何歩か歩いては、息が上がり、足が止まる。
富士山と同じ感覚だ。
登れば登るほど、風が強くなり、ガスも濃くなってるような気がする。
時折、立っていられないような突風が襲ってくるので、休憩がてら身をかがめ、風が弱まるのを低い体勢で待つ。
雪を含んだ風が、顔を直撃して痛い。
他の人はみんな目出し帽みたいのにゴーグルしてるもんな…
俺は寒さに強いと思ってたけど、強いとかそういうレベルじゃないわ、コレ。
耳がちぎれそうに痛い。
風、寒さ、雪、視界の悪さ、空気の薄さ。
「これが雪山か…」
ここまで過酷だと笑えてくる。
振り向くとホテルはとうに見えなくなっていた。

真っ白で何もわからないねw
手の指先の感覚もなくなっていた。
後から聞いた話だけど、ピッケルの金属部分を握ってるのが問題らしい。

(ピッケル)
握る部分にガムテープなんか巻くと吉。
金属だから冷えやすいし、強く握ると血行が悪くなるのだ。
あと、出発前に準備運動をしたり、手を振ったり、爪を揉んだりして、指先の血行を良くしないといけない。
危険になって、後から調べた知識なんだけどねw
そんな事は知らない当時のZEROも、このままでは凍傷やらでヤバいと感じ、分厚いオーバーグローブを外し、インナーグローブのまま指を口に突っ込み、なんとか温めようと試みる。
幾分マシになったと感じたので、再度出発だ。
前の人はすでに見えないし、踏み跡も消えかかってる。
ガッシャーン!
ふいにアイゼンが外れる。
調整がしっかりいってなかったんだろう。
いつもなら、ヒモが外れたとか、なんてことない小さなトラブルだ。
ところが雪山では大変な事になる。
まずオーバーグローブを外さないと細かい作業はできない。
サッと作業を終えないと、容赦ない風により手が冷え込んでしまう。
だから、なるべくそういうトラブルを最小限にするよう、アイゼンの調整や靴紐はしっかり締めるようにしないといけない。
アイゼンをつけ直すため、急斜面の中、座れる場所を探して座る。
オーバーグローブを外してそこいらにおいた時だった。
強い風に吹かれ、オーバーグローブが飛んでいく。
もう踏んだり蹴ったりや(>_<)
もうちょい先にある崖に落ちたら終わりや。
だけど、まずはアイゼンを履かなくては…
泣きべそになるのをこらえて作業してると、奇跡が起こる。
崖から風が吹き返してきて、手を伸ばせば届くところに落ちたのだ。
マンガみたいな出来事に、1人笑いながら、再出発。
(もしオーバーグローブが戻ってこなかったら凍傷…は言い過ぎかもしれないけど、それに近い状態になってただろう)
前の人は完全に見えなくなった。
傾斜はますます急になり、アイスバーンも目立つ。
しっかりアイゼンを噛ませ、確実に登っていく。
しかし、そんなZEROにさらなる試練が訪れる。
急斜面で不安定な格好をしている時に、突風が襲いかかったのだ!
体勢を崩し、ヤバい!と思った時には滑り出していた。
滑り出した時にピッケルを使った『滑落停止姿勢』を取る事が最重要、という知識はある。
だが、知識だけでは体は反応できず、滑るのは止まらない。
加速してからでは止める事はできないのだ…
果たしてZEROの運命やいかに?
続く。
今読み返すと、何の為に行ったのかわからないし、危なっかしくて見てられないすねw
ガキんちょの頃しか体験できなかった冒険…みたいのを感じてたんでしょう。
今のコは外に出る事も少ないから、こういった冒険心を味わわずに大人になるんでしょうか。
それともゲームの中なんかでも冒険できるから、いっしょなのかな。
ピカピカ光る台の前、もしくはモニターの前が生活の大半を占めてる方は多いとは思いますが、騙されたと思って自然に身を投じると心があらわれるような気分になりますよ!
ただし1人で雪山はだめ!w

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山登ったことないので、興味出てきました(*'ω'*)w